■3. 韓国が身近になった理由 - ② -

2) 韓流エキスポでの出来事

 

2006年末、韓国の済州島の国際コンベンションセンターで、「韓流エキスポ・イン・アジア」が開催された。

 

その開幕セレモニーに、このイベントの広報大使を務めたペ・ヨンジュンも出席した。「太王四神記(テワンシンギ)の撮影中だったため長髪だったが、ファンから熱い歓声を浴びていた。

 

彼が韓国で公の場に姿を見せたのは、2005年9月の「四月の雪」の公開時の舞台挨拶以来で、1年2カ月ぶりのことであった。

 

注目度が高すぎたため、開幕セレモニーでは多少混乱があった。ペ・ヨンジュンが登場する位置が事前の発表と違っていたために、カメラマンがあわてて彼がいる方向に殺到し、何人かが転倒したのだ。中にはレンズを壊してしまったカメラマンもいたそうだ。

 

こんな騒動が起きるのも、ペ・ヨンジュンの写真をいいアングルで撮影したいためである。ペ・ヨンジュンが公式の場に姿を現すというのは、それほど大きなことなのである。

 

壇上に上がって済州島知事たちと一緒にテープカット役を務めたペ・ヨンジュンは、その場で公式なコメントを発しなかったが、観客の歓喜の声に笑顔で手を振って応えていた。

 

「こんにちは。ペ・ヨンジュンです。久しぶりに皆様にご挨拶を申し上げます。お元気でしたか。韓国国内、そしてアジア各国から訪れてくださった方々にも感謝の気持ちをお伝えします。どうぞ、有意義な時間をお過ごしください」

 

その後は、観客の中で抽選に選ばれた人がペ・ヨンジュンとハグができる企画もあって、祝賀イベントは大いに盛り上がった。

 

会場となった国際コンベンションセンターには、韓流スターのさまざまな展示物が飾られていた。特に、ペ・ヨンジュン、ソ・ジソプ、チャン・ドンゴン、BoAなどには、専用ブースが設けられ、とっておきの映像や写真がファンを虜にしていた。

 

このイベントには日本から多くの人が参加する姿をみるたびに、韓流がいかに日本に定着しているかがわかる。いわば、韓流は完全に日本の中で、大衆文化の一つのジャンルを確保した瞬間だった。

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